YAMAGUCHI::weblog

海水パンツとゴーグルで、巨万の富を築きました。カリブの怪物、フリーアルバイター瞳です。

id:hyoshiokさんにお会いした

トラバする時点で自分の会社名がばれるという罠。しかし書かずにはいられない。おそらくここ数年で指折りの楽しい飲み会だった。例えるならアーティストのシークレットライブに行ってきた感覚。*1

「10年やり続ければものになる」

「基盤分野は10年やり続ければものになる」

この言葉が自分には一番響いた。id:hyoshiokさんの略歴を伺ってその重みを実感した。何事においても一流の人々はその領域において必ず10000時間を費やしているという話がある。id:hyoshiokさんの言う「10年やり続ければものになる」というのはそういう意味ですぐに納得できた。
1年間で1000時間。ざっくり計算すれば1日約3時間。ただし毎日。しかし仕事でその分野において一生懸命にやっていれば一角になれるという説得には十分過ぎる余裕がある。
そしてOSやDBといった基盤系の分野では時間が流れるのが遅いということも大いに幸いしていると思う。10年前にはGoogleなんて主流じゃなかったし、Web2.0なんて言葉すらなかった。Web系のアイデアは尽きないしそのやり方は皆それぞれで今から円熟していく予感がある。
しかしDBやOSなんてもはや情報系・機械系にいれば必ず「歴史」として習うし、そこで習った知識をもって最先端の研究論文を読んでもキャッチアップできる。そういうフィールドが今の職場にあるということをid:hyoshiokさんに気づかせてもらった。

「東京が熱い!」

「一昔前にはシリコンバレーにしかなかったような状況が、今東京にある。しかもシリコンバレーよりも熱いかもしれない」

id:hyoshiokさんが勉強会に熱くなる理由が最近外部の勉強会に行きだした自分には痛いほど実感できた。勉強会はまさにライブだ。自分の感覚としては音楽業界で起きたインディーズブームに似た感覚を覚える。*2
Webサービスは確かにおもしろい。基盤系の技術のような裏方(というと失礼かもしれないけど)ではなく華やかなインタフェースを備え、mixicookpadのようにコンピュータのことなんかまったく分からない方々にも注目されている。
しかしその裏では指数関数的に増加してきたトランザクションに対応するための血のにじむような努力がある。それこそが基盤技術。そして同じ悩みを多くのWebサービス提供者が抱え、勉強会を開催し、そこからTokyo TyrantのようなKey-Value Store系の技術が発展していく。
こういうことが毎日行われているのが東京。しかもネット越しではなくライブで開発者に直接話を聞けたりする。こんなに刺激的なことがあるだろか。
IT勉強会カレンダーを見れば一目瞭然だけれど、日本全国で毎日10前後の勉強会が開かれている。1回の参加者が仮に20人として月にのべ6000人のエンジニアが参加している。そんな国、他にどれだけあるんだろうか。日本の地理的な要因も大きいのかもしれない。

「次はうちの会社でカーネル読書会を」

半分私信です。もちろん自分もカーネル読書会に参加させていただきたいのと共に、是非うちのオフィスを会場として使ってほしいですね。その前に勉強会の潮流を会社で浸透させられればいいなあ。

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同席していた中でお二人が関わる書籍が近日刊行されます。どっちも買わないと。特にDebug Hacksは必読だなあ。あとid:shinichitomitaさんの会社のサービスも。

id:hyoshiokさん

訳本ではなく完全書き下ろし!それだけでも熱い上に、id:hyoshiokさん自身がほしいと思う本を作られているということで中身の濃さもいつものオライリー本にまして期待大です。

id:satonaokiさん

キャパシティプランニング ― リソースを最大限に活かすサイト分析・予測・配置

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id:satonaokiさんの監訳本です。Flickrがどのようにスケーラビリティを実現してきたかが伺える内容とのこと。ちょうど昨日の話に絡んでいてめちゃくちゃ読みたくなりました!

id:shinichitomitaさん

お誕生日にも関わらず駆けつけてくださったid:shinichitomitaさんの会社のサービスです。簡単にマッシュアップできて楽しい。

*1:まあそんなもんはいったことないんだけど

*2:しかし決定的に違うのはそれがメディア操作によるものでないところ。