はじめに
ここ最近、@shibukawa からもらった裁断機と、半年ちょい前に買ったScanSnap S1300をフル稼働させて家にある本を端から自炊しては捨てるという作業をしていました。その作業中に積ん読だった中で読みたいなと思った本を通勤時間を利用して読み始めたので、これから少しずつメモ兼感想文みたいなものを書き残しておこうと思います。
- 作者: 池上彰
- 出版社/メーカー: 角川SSコミュニケーションズ
- 発売日: 2009/11
- メディア: 新書
- 購入: 10人 クリック: 189回
- この商品を含むブログ (67件) を見る
前提
私が持っている本が第25刷で2010年9月1日発行、第1刷が2009年11月25日発行です。というわけで、内容自体は主に2008年後半に起きたリーマンショック、アメリカの大統領交代、日本の政権交代が原因となって起きている/起こるであろう変化を述べたものとなっています。
レバレッジメモ
- 世界の勢力図を見る上でのキーワード
- 近年は新興国ほ発展に関連して資源国が力を増してきている。資源を活かすシステムがある国が強い。
- リーマンショック以後、金融においてパワーバランスが変化。G7→G20。中国・イスラム諸国の台頭。
- 「宗教」「民族」「資源」の3つの対立構造を見る
- アメリカの凋落
- 次世代の覇権国家
- 世界が抱える問題
- 資源が投機の対象となった
- 基軸通貨としての米ドルの限界
- 世界の衝突
- 日本の問題点
- 年金問題は「100年安心プラン」を発表したものの、そもそも出生率1.3人で計算してるため、すでに破綻している。制度設計を早くしないと終わる。
- 介護保険制度も介護費用の算定基準を下げたため介護報酬と掛金との釣り合いがとれてない。
- 教育問題はフィンランドを模範にし現場にカリキュラム作成権限と教育に専念する環境を与えるべきではないか。
- 郵政民営化も財政投融資への切り込みや民間サービスとの競争によるサービス向上という点では評価できる。
- 地方分権は地方に人材を輩出し、天下り費用を削減する施策となるのではないか
- 減反政策を廃止し収入保護政策をすることで食料自給率が上がる
- 確定申告を個人にさせることで税金への意識を高める
感想
経済に関して言えば、リーマンショックで値を落とした後、2009年以降は右肩上がりで*1、いまは2007年の水準まで戻している。本書の内容と照らし合わせると、中国元*2、ルーブル*3などは2010年後半から対円で高くなる傾向で、ドルやユーロが対円で安くなる傾向*4であることから見て、ここ1年半は資源国、新興工業国が経済力を増しつづけているように見える。
また金の価格*5が4300円/gのラインを基準に上下しているところを見ると、単純にこれだけのデータから見て判断すると円を元手に*6原油への投機が行われているように映る。
私は経済に関しては全くもって素人だけれど、本書を読んでから改めて様々なデータを見て諸々推測すると非常に面白い。こういったきっかけになる良書だと思った。