ブラック・マシン・ミュージック―ディスコ、ハウス、デトロイト・テクノ
- 作者: 野田努
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2001/08
- メディア: 単行本
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はじめに
最近色々とゴタゴタしてたら全然ブログ書いてなかったのでまた書き始めることにしました。まあたまには人生の中でそういう時期があってもいいかと思っています。さて、いまこのブログを書いているちょっと前に、僕はDJデビューしたわけですが、それに先立って是非読むべきと薦められたのがこの本でした。
今まで自分はなんとなーく、ハウスやテクノと言っても雑誌やインターネット、あるいはCDショップの店頭ポップで見かけるような*1ものをなんとなく聞いていたんですが、ハウスとテクノの違いも知らないし、そもそも歴史とか全然知らなかったわけです。
ニューヨーク→シカゴ→デトロイト
著者の野田さんもあとがきに書いていますが、「ブラック・マシン・ミュージック」では主にシカゴ・ハウス、デトロイト・テクノ(これもメディアが宣伝のためにそう呼びはじめただけですが)にフォーカスしていて、ヨーロッパで起きたガバやドラムンベースなどのデトロイト以外でのテクノムーブメントに関しては触れていません。
大きな資本により影響を受けているヨーロッパあるいはニューヨークのシーンとは異なり、体制への批判と自分たちで創り上げるという意識の強さがシカゴやデトロイトにはあったことが強く伺えました。
ブラック・マシン・ミュージックというタイトル
ジャズという黒人文化から発展した音楽を聴くようになってしばらく経ちますが、ジャズ以外にもソウルやファンクを聴き始めた自分にとってそういった音楽こそがハウスあるいはテクノの原点であったことを知り、これまで聞いていたブラック・ミュージックとマシン・ミュージック、その2つがまさにつながりました。「ブラック・マシン・ミュージック」という、いままで自分の中に培ってきた音楽に対する捉え方というものに一本の柱ができた気がします。
これまではハウス、テクノとジャズ、ソウル、ファンクは全く異なった捉え方をし、違うジャンルとして異なった聞き方をしていたのですが、先日DJを初めてしたこともあり改めて一つ一つを「音楽」として捉えてみるとその根底には、この本の中で知った強い魂が込められていることを意識せずにはいられません。
箱とDJとクラブカルチャーの歴史
この本の中で出てきた数多くのクラブや数多くのDJ達。今まで全く知らずに過ごしてきたけれど、クラブにはそれら一つ一つにドラマがあり、DJ一人一人には歴史がある。この本ではこれまで断片的に散らばっていた多くの資料を丁寧にまとめ、編集し、「クラブカルチャーの歴史を語る」ということに焦点を当てています。この本の魅力はそういったもの一つ一つに対してのその歴史の導入部に触れ、読者を惹きつけるところにあるのではないかと思います。
それら一つ一つに関する書籍や音源は沢山あるわけで、いわばそれらへの入り口として非常に有意義な一冊であったと感じました。
これからDJをする中で
この本を聞いて、ハウスやテクノの中でも特にシカゴ・ハウス、デトロイト・テクノと呼ばれる音楽に魅力を感じました。全ては後追いの自分の中でのブームですが、それらの音楽を中心にかけていこうかと思います。
*1:なぜかテレビで影響されることはなかった。