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海水パンツとゴーグルで、巨万の富を築きました。カリブの怪物、フリーアルバイター瞳です。

Helix 5行ステンレスプレートを作った #Helix祭り

はじめに

こんにちは、StackdriverあらためGoogle Cloud Operations担当者です。一部の人はご存知のとおり、最近は家でキーボードを作るのにはまってます。

ymotongpoo.hatenablog.com

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しばらくこれらの40%キーボードを使っていて快適に過ごしていて、実際に普段もこれらをメインとして使っているのですが、紆余曲折あって積みキーボードとなっていた各種キーボードキットがサルベージされました。

  1. Helix 5行のステンレスプレートのフルキットとKailh Low Profile白軸とキーキャップが必要個数分
  2. Helix PCB 1セット(予備)
  3. foobarのPCBと上下プレート 2セット
  4. MinidoxのPCB 1セット
  5. Let's Splitの作りかけ(はんだ付けミスで動かなくなったまま)

これらを動作させようと思い、まずはフルキット揃っているHelixを組み立てることにしました。このHelixのフルキット、なんと2年半前のHelixの共同購入(GB)の際のもので、自作キーボード界隈で「#Helix祭り」として盛り上がっていたものですが、そこからずっと眠らせていたと思うと申し訳なくて仕方がない....!!!

品名 個数 備考 価格(合計)
PCB+ステンレスプレートセット 1セット GBで購入 8900円
SMDダイオード 70個 GBで購入 150円
OLED 2個 GBで購入 1000円
スプリングピンヘッダ 2個 GBで購入 360円
ProMicro 2個 GBで購入 900円くらい
Kailh Low Profileスイッチ 70個 白軸をGBで購入 2450円
Kailh Low Profile用キーキャップ 1セット GBで購入 1050円
TRRSケーブル 1本 AliExpressで適当に購入 133円
microUSB-USB-Aケーブル 1本 AliExpressで適当に購入 400円くらい
合計 15500円くらい

というわけで早速組み立てていきます。

ビルドログ

photos.app.goo.gl

Helixには素晴らしいビルドガイドがあるのでそれを見れば手順はわかるのですが、自分が心配したのはこの2年半の間に遊舎工房実店舗が開店し、Helixの販売も定常的にされるようになったので、改善が多数行われビルドガイドが古くなってしまっているのではないか、という点です。

github.com

ありがたいことにHelixのビルドガイドはGitHubで公開されているので履歴が分かります。見てみると多少の改善があるものの2年半前からほぼ変わっていない!とりあえずこれを読み進めれば良さそうということで一安心です。

構成の選択

まず最初のセクションである構成の選択です。Helixは行数とバックライトのLEDの種類で手順や基板の形が変わるので、そこを再確認。

  • 行数: 5 (すでに5行用のステンレスプレートを買ってしまっている)
  • LED: アンダーグロー

LEDに関してはステンレスプレートなのでバックライトはちょっともったいないかなと思ったのと、アンダーグローであれば基板下面にあとから追加可能なこともあってこの選択にしました。アンダーグロー用のLEDテープはAliExpressで購入してまだ手元に到着していないのですが、その到着を待たずに使えるという利点もあります。GBの際に買ったSMDのLEDは予備用のPCBをアクリルプレートで作る際に使おうと思います。

ダイオード

ステンレスプレートなので内側は見えないからリードダイオードでも良かったんですが、どうも自分がGBしたときにSMTにしたかったらしくチップダイオードがたくさんあったのでSMTすることにしました。が、やはりSMTが本当に苦手なので、最初は大変苦労しました。

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慣れてきたらスッスッとつけられるようになりましたが、部品がある一定上の小ささになると厳しいです。ハンダゴテのコテ先は2Cを使っているのですが、どうもランドを温めるのがやりづらい、というのが感想です。一通り実装できたのでよかったのですが、@mteiさんがS9のコテ先がつけやすいと動画をアップされてるのを見かけたので、ちょっと気になっています。

白光 こて先/S9型 T18-S9

白光 こて先/S9型 T18-S9

  • メディア: Tools & Hardware

SMTの際は片側のランドにフラックスを塗った後に、コテ先にハンダを盛っておいて、ペタペタと判子を押すようにランドを触っていったらうまく盛りハンダができました。

基板上での導通確認

導通確認をしないで失敗したことが何度かありSelf-Made Keyboards in Japan (SMKIJ)のdiscordで皆さんに助言をいただきながらテスターで確認をすることの大事さを痛感しているので、都度チェックです。ダイオードのはんだ付けがきちんとできているか確認します。

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ProMicroが載る部分のオレンジの丸の部分にテスターの黒いプローブ、キースイッチのオレンジの丸の部分に赤いプローブを当てて導通ができてるかを確認し、上の段ではProMicroで1つ上のピン、その上の段ではProMicroでもう一つ上のピン、という具合に一段ずつ調べていき、すべての段で導通の確認を取りました。

TRRSジャックとOLEDソケットとタクトスイッチ

TRRSジャックとOLEDソケットとタクトスイッチは基板にマスキングテープで固定して普通にはんだ付け。

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OLEDピンヘッダも、OLEDにマスキングテープで固定してからはんだ付け。

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ProMicroのコンスルーへのはんだ付けとファームウェア焼き

これはコンスルーを基板に甘挿しした上でProMicroをコンスルーに載せてはんだ付けをすると楽でした。

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ありがたいことにHelixではデフォルトキーマップでのビルド済みファームウェアをビルドガイドと同じレポジトリ内に公開してくれているので、QMK Toolboxを使ってサクッと書き込み。

ProMicroを搭載した上で入力テスト

ダイオードをはんだ付けした状態での導通確認ができているので、ProMicroのコンスルーへのはんだ付けとTRRSジャックの はんだ付け、コンスルーと基板の接触がすべてきちんと行われていれば、キースイッチの足の部分をショートさせるだけでキー入力ができるはずなのでその確認をします。

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まず片手だけの状態でパソコンにつないで入力確認を行い、確認が取れたので、次は両手をTRRSケーブルでつないだ上で確認します。この状態ですべてのキーでの入力が確認とれたので、あとはキースイッチだけきちんとはんだ付けすれば完成です。

ステンレスプレートの絶縁

ステンレスプレートのキットには絶縁シートがついていたはずなのですが、どこを見ても見つからないので、無くしてしまったか手違いで入っていなかったか、もう2年半前なのでわかりません。いずれにせよ上のプレートが基板に触ってショートしなければいいので、絶縁をします。

念の為同じ絶縁シートがあればそれを購入しようと思いSMKIJで聞いてみたのですが特定には至らず、カプトンテープで絶縁するのが良さそうという話で、自分も代案がなければそうするのがいいだろうと思っていたので素直に地道にテープを貼っていきました。

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とりあえず全部金属部分が隠れるようにテープを貼った後にデザインカッターで穴の部分を切り取っていくという作業はSMTと同じくらい面倒でした。地味に時間を食った作業です。

キースイッチのプレートへのはめ込み

いま絶縁したばかりのプレートにキースイッチをはめ込んでいきます。これがまた大変ではめ込むにはキースイッチ横の爪の部分を押し込みつつ上から抑えて嵌めるという力の要る作業にも関わらず、キースイッチの足の部分から押すと簡単に外れてしまうので気を遣いました。

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キースイッチの基板へのはんだ付け

プレートの下側からキースイッチを押してしまうとプレートから外れてしまうので、プレートを上下逆さまにして置いた上で、基板を上からはめていく形にしたらうまく嵌められました。

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ただそれでもOLEDやProMircoの部分が出っ張っていて、上から力いっぱいに押し込むわけにはいかないので、ある程度の数がはまったら指でキースイッチと基板を挟むようにしてはまりが浅いところをきちんと固定していきます。

それが終わったらあとはキースイッチのピンをはんだ付けするだけです。多くのキースイッチに対応するために結構キースイッチのピン用の穴が細かいので他のランドまでハンダが流れてしまわないよう、必要以上にハンダを付けず手早く行いました。

キースイッチはんだ付け後の導通確認

理論上はこれではんだ付けが必要な工程はおしまいです。*1この状態でキー入力が認識されるか再度確認します。

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普通にキーボードとしてつないで、1つずつキー入力を行って確認完了。

最終組立

ビルドガイドにあるようにまずOLED用カバーをつけた後に上下プレートを固定し、キースイッチをつけて完成。キースイッチは傾斜が緩やかな方が手前側です。

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完成です!この薄さでできたことは本当に満足です。

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ホームポジション用突起

無刻印のキーキャップですべてのキーが同じ形のものだとホームポジションを目視なしで確認するのが難しいので、ホームポジション用の突起を付けます。これも2年半前に買っていた点字シールから突起一つ分を切り取って貼り付けました。

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さすが点字用だけあって突起の大きさが完璧と感じられるくらい違和感の無いサイズです。

おわりに

作ってみて、やはりHelixは突起部をなくそうと思えばSMTができ、実装が難しいと思えばリードダイオードが使え、4行でも5行でも使える、LEDはチップでもテープでも使える、OLEDが使える、とGB当時に手に入れられたキットの中では制作のしやすさと拡張性の高さで群を抜いていたと思います。その拡張性に惹かれ当時GBに参加したことを組み立てながら思い出しました。いろいろあって伸ばし伸ばしになっていたけれど、ようやく完成できてよかったです。*2

40%キーボードをしばらく使ってからHelixを使ってみるとかなりキー数が多く感じます。PCBがもう一組あるので、アクリルプレートを発注して、次は4行でかつバックライトで実装しようと思います。

本記事はHelixを使って書かれました。

*1:LEDテープは後日届いてから付ける予定

*2:LEDテープが届いたらアンダーグロー化しますが、とりあえず完成ということで