はじめに
こんにちは、Google CloudでオブザーバビリティとSREの担当をしているものです。毎年公開されると多くの方に参照いただいているState of DevOps Reportの最新版である2022年版が、日本語を含む10ヶ国語に翻訳されました。こちらのページで言語設定を日本語に設定いただいた上でPDFを申請すると日本語版がダウンロード出来ます。
これまでもすでに英語版が広く紹介されていたと思いますが、改めて日本語版が出たことで、より多くの方々におすすめできるようになったと思います。(次のスクリーンショットはfour keysに加えて、5番目の指標として信頼性が加わったことを解説しているページ)
State of DevOps Reportとは
あらためて、State of DevOps Report(以下、SODR)とはGoogle Cloudの一組織であるDORA(DevOps Research and Assessment)が2014年より行っている、DevOpsの業界動向に関する年次調査レポートです。DORAは書籍『Accelerate』(日本語訳版は『LeanとDevOpsの科学』というタイトルで出版されています)の著者陣が中心となって設立された調査機関で、2018年にGoogle Cloudの一部となりました。それ以降も、ベンダーに中立な調査機関として、継続して調査を行っています。
SODRは多くのDevOps系の記事やプレゼンテーションで参照されているのでもしかしたらどこかで目にしたことがあるかもしれません。(たとえば次の @t_wada さんのスライドのp.18以降から紹介されています。)
上の『LeanとDevOpsの科学』は非常に有名なのでよく参照されていますがSODRはそこからのトレンドの変化を追っていくのに非常に役立つ資料となっています。まだ上の書籍しか読んだことのない方は、ぜひSODRも読んでみてください。上にありますように2022年版は日本語版が出ましたので、それを眺めるだけでも面白いかと思います。
2023年版向けの調査が始まっています
SODRが成立しているのは多くの企業の方々に調査に参加いただいているからこそです。
毎年多くの企業に参加いただいた結果、年次の追跡調査が可能となり、結果トレンドの変化などがさまざまに分かってきました。一方で、これまで英語のみで調査を行い、調査結果としてのSODRも英語版のみしかなかったためどうしても英語圏に偏った調査となっていました。(下図はSODR 2022のp.63より抜粋。日本からの参加者は全体の1%でした。)
今年の調査もすでに開始していますが、今年は調査の多言語化にも取り組んで、近々日本語でも調査が可能となります。*1多くの国からの調査が集まることで、各地域でのトレンドなどが見えてくることと思います。
昨今もDevOps、SRE、Platform Engineeringなど、さまざまなキーワードが飛び交っています。しかし、その実態として、業界全体の各組織でどのような取り組みがなされているのでしょうか。それを明らかにしていこうという取り組みがSODRです。少しお時間かかる調査ではありますが、ぜひご協力ください!よろしくお願いします。
*1:公開され次第追って紹介します