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海水パンツとゴーグルで、巨万の富を築きました。カリブの怪物、フリーアルバイター瞳です。

深圳に行ってきた(その1)

はじめに

こんにちは、最近部署異動をして、弱くてニューゲームを始めたものです。今週香港に出張があり、せっかく香港まで行くのでついでに深圳にも行っておいたほうがいいなと思ったので行ってきました。なかなか楽しかったので、忘れないうちにメモ書きを残しておきます。 中国本土に行くのも初めてだったので、事前情報調べずに準備してたらもったいないこともしたので、そのあたりもメモしておきます。後半は写真が多くスクロールが長くなります。

エントリが長くなったので前後編に分けてあります。後編はこちらです。

ymotongpoo.hatenablog.com

前提

今回の深圳訪問は次のような前提で行ってます。

  • 香港に事前に数日間滞在している
  • 深圳自体には平日に日帰りで訪問
  • ピンポイントに華強北(华强北)に行って電気街の様子を見るのが主な目的
  • SIMは事前に動くとわかっているものを持っていった

事前準備

現金

「最悪現金があればなんとでもなる、ただし換金はお得にしたい」ということでいろいろ画策しましたが、結局国境付近で両替すればいいか、という話になって深圳入国後に近くに会った両替所で替えました。

ソニー銀行に口座を持っていて、普段は外貨はそっちから引き出してるので、はじめはそこの外貨普通預金に適当に人民元を入れておけば、人民元対応ATMで引き出せるかなと思って入れておいたんだけどどうも引き出せない。 そこでソニー銀行に問い合わせてみたところ、こうした外貨預金系の口座で扱っているのは「オフショア人民元」というもので、実際に中国本土で扱っている人民元とは金融市場での扱いが異なるとのこと。詳細は他のサイトに譲ります。 もしかするとクレジットカードであればキャッシングで人民元を引き出せるかもとのことで試してみたがだめでした。なおHSBCの口座を持っていると人民元が引き出せるようです。

微信支付(WeChat Pay)

深圳といえばQRコードでの支払いの話が必ず出てくる。どれくらい使えるのかはともかく、WeChat Payのアカウントを作っておいて準備だけしておくのが良いだろう、ということで、幸い中国からの同僚がたくさんいることを最大限に利用して、訪問前日にさくっとWeChat Payのアカウントを作った。(WeChat Payのアカウント作成方法に関する記事は関連記事にリンクを貼っておく)

細かいことは関連記事に譲って、結論から言うと特に準備をしていないと自動でWeChat Payアカウントに銀行口座やクレジットカードからチャージすることは出来ません。したがって、手数料諸々を考えると「必要になったら現地でそのへんの人に現金を渡してチャージしてもらう」のが一番手っ取り早い、ということでアカウント開設時に入れた1元以外は入れずに現地に行きました。

クレジットカード

事前に調べたり、香港オフィスの同僚に再確認したところだと、やはりクレジットカードを電気街で気軽に使うのは難しいということなので、銀聯ユニオンペイ)のクレジットカードを持ってない自分としては基本的にはクレジットカード決済はないものとしました。

深圳までの移動

香港から深圳に行く方法はいくつかありますが、自分は香港MTRで行きました。乗り換えが3回あるのが面倒ですが、国境までほぼ確実に1時間半くらいでいけるのと、たった52.5HKD(訪問当時で750円くらい)でいける手軽さを取りました。(そもそも香港で泊まっていたエリアが銅鑼湾という事情もある)

香港島側では上の写真のように混んでますが、深圳が近づくと結構空いてのんびり座れます。

行きは落馬洲という駅まで行って、福田口岸でイミグレーション。(駅直結で迷わず行ける)まずは香港側の出国手続き。出国手続きはすごく簡単で、香港入国時に受け取った入国申請書のカーボーンコピーをさっと取られて終了。

それが終わると今度は広東省側での入国手続き。これまで看板は繁体字と英語が併記してあったものが、途端に簡体字のみ、英語の併記も少なくなり、本土に近づいてきた雰囲気を感じます。また上の写真のあとにものすごい数の監視カメラが設置してあって、とてもじゃないけどカジュアルに写真を撮る感じではなかったので写真は控えました。

ただ入国審査自体は結構スムーズで、審査所のすぐ近くにある申請書にぱぱっと書いて提出して指紋と顔写真を撮られるだけで特に質問もされずあっさり入国。

深圳内での移動

無事、深圳に入れたので華強北に移動します。深圳地下鉄4号線で早速移動!と思ったのですが、そこで驚いたのが、なんと地下鉄の切符を買う前にX線による手荷物検査と金属探知機ゲートがあることです。間違えた場所に来てしまったかと思って手荷物検査所のところにいた警備員に、とりあえず英語で聞いてみるも全部中国語で返されて、本土の洗礼を浴びました。昔取った杵柄で中国語(普通語)で「華強北に行きたいんですが」と聞くと、「ここを通るんだ」と言われたので、そこで始めて仕組みを理解しました。

ようやく切符売り場に来て切符を購入。いろいろな記事で見ていたように、下手するとWeChat Payじゃないと電車に乗れなかったりするのかなと思ったりしましたが、券売機もあるし、WeChat Payの宣伝はあるものの普通に現金で切符を買えました。福田口岸駅から華強北駅までで3元(50円くらい)だったので、地下鉄はめちゃくちゃ安いです。

切符はプラスチックのコインで、中におそらくNFCのようなものが入っています。入場のときにはNFCと同様に改札機の読み取り機に当てて、出場するときはコインを改札機のコイン投入口に入れておしまい。体験としては日本の自動改札と変わりません。

車両やホームは自体は結構きれいで、いくつかしかないですが自分が乗り降りした駅ではホームドアは天井までの設置で(東京メトロ南北線と同様)プラットフォームやコンコースも非常にきれいでした。ただ一つ印象に残っているのは、プラットフォームにいたのが駅員ではなく「警備員」だったという点です。

華強北(华强北)の電気街

香港の銅鑼湾駅を発ってから2時間弱で華強北にやってきました。出入国含めてこれなので結構近いなという印象です。

広場はとにかく幅と規模が広くて、感覚だと6車線分くらいの幅がある歩道の両側に、ヨドバシAkiba/ヨドバシ梅田くらいのサイズの電気屋がバンバン建っているという感じです。(正確な比較はしてませんが雰囲気そんな感じ)

そうしたビルの中を覗いてみると、いわゆる家電量販店ではなく、秋葉原のラジオデパートやラジオ会館が超巨大サイズになった感じで、小さい商店がたくさん並んでいます。本当におもしろかったのは「华强电子世界」の5階が全部LED関連製品しか売っていなかったこと。ヨドバシAkibaのサイズのフロアでLEDだけ。

整っているお店とそうでないお店の差は激しくて、整っているお店はきっちり陳列されていて、中に客が座れるような座席もあったりするほどだけれども、そうでないお店は倉庫の延長で、ただひたすら荷物のパッキングをしていたり、あるいは何をしてるかよくわからないけど、ひたすらぼーっとしていたりします。

2つめのこの白い封筒のようなものが高く棚いっぱいに積み上がっているのは、スマートフォンのタッチパネル部分で、各機種のものがたくさんあります。手前のお姉さんはきちんとしたパッケージに詰め替えてから、細かくステッカーを貼るという作業を店先で行っていました。自分たちがAliExpressなどで見かける製品はこうした場所から出荷されているのかなあ、などと想像していました。

気になるQRコードでの支払いですが、特にそれがないと電気街で支払いが出来ないという感じではなく、見かけただけでもQRコード決済と現金決済が半々と言ったところでした。(タッチパネル屋さんでもQRコードが店先に貼ってありますね)ただどこもたいていWeChat Payには対応してて、AliPayと両対応しているところが多いなという印象です。クレジットカードカード対応はしていません。

そろそろお腹が空いたなということでお昼ご飯をそのまま電気街ビルの中で食べようとフードコートのような場所に行って排骨菜飯を注文。16元(270円)って安すぎる。。。味はアジアだけあって普通に松屋とかにあったら頼むなあというような味。

やはりこちらの人たちは長年かけて歴史を作ってきただけあって、白米を美味しく食べる方法を知っていると感じました。白米そのものの味は日本の米が最高であることはまず間違いないのですが、米をどう調味したら、それも安く、美味しく食べられるのか、という積み重ねがこれなんだなと。シンガポールで食べた経済飯も似た見た目なので、きっとこういう味に行き着くんだろうなあ。結局塩と油がいい感じに入っているとそれなりに美味しく感じてしまうようです。ただ、排骨は安いだけあってほぼ骨でした。

腹もおさまったので別のビルに行き店内をうろつきます。こちらのビルは多少整ってはいるものの、子供がはしゃいでいたり結構パワフルな状況です。下の写真は建物内でスケボーをしていた子どもたち。直前までスケボーでダッシュしていました。奥の方にも黄色いTシャツの子供が写っていますが、彼もキャッキャ遊んでいましたね。

深圳の電気街に来て思ったのは、店番をしている人たちの年齢や性別がまったくランダムで、様々な人が働いているということ。また本当に皆かしこまらずに過ごしていて、訪ねたのがお昼どきだったこともあり、多くの店員さんは店先でお弁当や出前を食べていました。

建物の中に弁当のワゴン販売もあったりしました。奥に写っているベビーカーに座っている子供はおそらく店員の子供。深圳の電気街のお店は家族経営で成り立っているお店も多いなと感じました。

こちらのお店はソフトウェアの販売をしているようでしたが、おそらく母親らしき人と長男らしき人が一生懸命イラストレーターを駆使して宣材を作っていました。手前で子どもたちが暇そうに一人遊びをしています。

深圳で気になったのは、建物内に同じものを売っているお店が超大量にあるということ。彼らはお互いにどうやって販路を確保して、どうやって生計を立てているのだろう。店賃はいくらだろう。家族でここで仕事をしているということは自営業なんだと思うけれど、どういう生活をしているのだろう。上の写真は、スマートフォンのケースだけを売っているお店が並んでいる一角。ここ以外に建物内で同様のお店を20軒以上は見かけました。単純に問屋が一箇所に集まっているだけ、と考えて、ここから世界中に販売しているとすれば、理屈ではなんとなくありえるかなとは思えるのですが、実際暇そうにしている店員を見るといろいろなことを想像してしまいます。

長くなってきたので、その2に続きます。

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